社寺建築に使われる装飾性のある金具を錺金物といいます。
金属板を槌で打って立体的に形造り、鏨(たがね)で紋様を彫った後に金箔を施して作られています。
経年により表面の金箔がかすれ落ち、錆が浮き出て変型してしまっているため、金箔を押し直すだけでは繊細な文様や形を損なうことにもなりかねません。
錆を洗浄して歪みを打ち直し、再び表面に金箔押しを施すという工程を踏むことで、錺金物は本来の輝きを取り戻します。